BASIC KNOWLEDGE

住宅ローンの基礎知識

変動金利型

変動金利型

変動金利型は経済情勢などにより、金利が半年ごとに見直しされますが、月々の返済額の見直しは5年ごとに行われますので、金利に変動があった場合でも、5年ごとの返済額の見直しが行われるまでは毎月の返済額は変わりません。


また、返済額を見直しする場合でも、125%ルールといわれる返済額の増加に上限を設ける制度がありますので、返済額の増加はそれまでの返済額の25%アップが上限となります。
ただし、返済額が上がらないだけで、利息の負担は半年ごとに決まる金利にて決定しますので、金利が大幅に上昇してしまうと、住宅ローン残高がなかなか減少しない仕組みになっています。


半年ごとの金利の見直しのときに、金利が急激に上昇してしまうと、毎月の返済額よりも、当月分の利息の方が上回ってしまう可能性もあり、その利息が未払い利息となります。


未払い利息が発生してしまった場合の精算の方法は、金融機関によって対応が異なる場合がありますが、最終回の返済時に一括して支払う方法が一般的で、未払い利息が多くなればなるほど、最終回での返済額が増加します。

固定金利期間選択型

固定金利期間選択型

固定金利期間選択型は、融資実行時から当初数年間の金利が固定されている住宅ローンです。固定期間は2年、3年、5年、7年、10年、15年、20年、25年などがあります。


その固定期間が終了すると、その時点の金利で変動金利型や固定金利選択型を選べる仕組みですが、変動金利型しか選べない金融機関もありますので借入時には確認が必要です。


期間が短いほど金利が低く設定されており、固定期間終了後も店頭の表示金利から優遇している商品が多く、通常、当初の固定期間が短いと固定期間終了後の優遇幅は小さく、固定期間が長いほど終了後の優遇幅は大きくなりますので、当初の金利が低いから必ずしもお得とは言えない仕組みとなっています。


また、変動金利型のように月々の返済額の上昇について上限が設定されていないため、大幅に金利が上昇すれば返済額が膨らむ可能性もあり、固定という表現が使われておりますが、特に固定金利期間が短い場合には将来的な金利変動リスクを負っています。


フラット35(全期間固定金利型)

民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する長期固定金利住宅ローンです。
長期固定金利住宅ローンは、資金のお受け取り時にご返済終了までの借入金利と返済額が確定する住宅ローンですので、長期にわたるライフプランが立てやすくなります。


ただ、フラット35を利用するには、融資の対象となる物件が、機構の定める基準をクリアする必要があります。非常に多岐にわたる項目があり、これら1つ1つの項目について、クリアすべき基準が詳細に決められています。また、基準を実際に満たしているかどうかを証明するため適合証明書の提出も義務付けられています。これによって、融資を受けられる物件が限られますが、フラット35を利用した物件は、それだけ信頼がおける建物ということになります。
フラット35と銀行等の違いについて下記の表をご覧ください。



フラット35 銀行等
借入限度額 8000万円が限度 5000万円~1億円が多い
物件 適合証明書の交付が受けられる建物 各金融機関が定める基準
事務手数料 数万円の定額や借入額の一定割合
保証料 不要 必要な場合が多い
団体信用生命保険 任意加入 加入できることが条件
稀に任意としているものもある
繰上返済 100万円以上
(インターネットからは10万円以上)
繰上返済手数料は無料
10万円以上が多い
手数料は無料~数万円と様々


また、一定の要件を満たすと、金利優遇を受けられる「フラット35S」を利用出来る場合があります。
購入する住宅が「耐震性」「省エネルギー性」「耐久性・可変性」「バリアフリー性」のいずれかの基準を満たすことで金利を当初5年間、もしくは10年間 年0.25%引き下げることができる制度です。
また、フラット35Sでは現在、「子育て支援型・地域活性型」などの割引もございます。